このアバンギャルドなきものは、お友達の和美さんのお母様のもの。
和美さんのお宅にお邪魔して箪笥の整理のお手伝いをしたときに「私はこういうのは着ないから、貴ちゃん、よかったらもらって」といただきました。
このように譲り受けたきものを「いただきもの」と呼ぶことに決定!
私の親戚縁者からの「いただきもの」はオーソドックスなモノが多く、こんなにアバンギャルドな柄は私も初めて。
柄もそうですが、お仕立てからも和美さんのお母様がかなりのきもの好き、ということがうかがえます。
衿はバチ衿。きっと気軽にお召しになることを想定されていたのでしょう。
写真からは分かりませんが、八掛は桜色。袖口からも桜色がのぞきますが、袂からちらりと覗くのは赤!前と後ろで色を変えてお仕立てされてた!
和美さんもスリムですが、お母様のきものもスリムで胸元の合わせが私には少々、小さかった。そこで衿を深く合わせ、半衿もめいいっぱい出して微調整しつつ。アバンギャルドに着付けました。
帯は持っていた、グレーの幾何学模様っぽいものを。帯揚げは親戚からの、いただきもの。いただいたとき手触りから『これはかなりの上物じゃ。しかも、締めやすそう』と思ったものの『娘っ子じゃあるまいし、真っ赤な帯揚げの出番あるの?』と心配だったのですが、出番やってきました。帯締めも手持ちのものから帯と帯揚げの色味が合うものに。
帯締めのフサが踊りまくっていたことに今、気づきましたがフサもきっと存在を主張したかったのでしょう。
実は、私かつては「きものはオーソドックスに着付けるべきだわ!」とかたくなに思っていました。でも、今ではすっかり「好きに着ればいいじゃん派」に転向しました。
転向した理由はいくつかあるけれど「オーソドックスを順守していると、いただきものに袖を通す前に、仕立て直ししなければならない」というお財布事情もそのひとつです。
このアバンギャルドな「いただきもの」は、そんな私にさらに「好きに着ればいい」の楽しさを教えてくれました。
上の写真では飛んでしまってよく見えませんが、半衿は「大胆に見せる」ことを考えてこんな風にしました。
色ものの半衿の上にレースの半衿をかけて、きものの柄の黄色の部分とさりげなく合わせてみました。半衿を出しまくるときは、刺繍や色、柄のモノを選ぶとよいです。これ、着付けビギナーさんが「半衿がうまく出せない」というときにもおススメのテクです。
和美さん、本当にありがとうございます!
大切に、楽しく着させていただきますね。
今日も読んでくださってありがとうございました♪
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