こんにちは。栗原貴子です。
着付け上達のコツは
①きれいに着付ける前提で手順をマスター
②ウイークポイントを知り、そこを集中してトレーニング
というプロセスを経ていただくのが理想的な上達方法と考えております。
衿の抜き方と半衿の出し方。
ここはけっこう難所です。衿を抜くために、長襦袢に「衣文抜き」の仕掛けをするのはマストです。衣文抜きは専用品もありますが、手ぬぐい1枚あれば簡単に同じ機能のモノを作れます。
半衿の出し方もかなり難所です。これはもう、実践あるのみ、です。
半衿をトラディショナルな幅で出した着付けです。
白い半衿は適度な幅で「見せる」のがすっきりとした着付けのコツです。
ビギナー時代、私はコレができずにおりました。
半衿をキレイに出そうと「コーリンベルト」という器具を用いたりもしましたが、コーリンベルトのクリップ部分がろっ骨に当たって痛い、という骨格由来の課題もあって断念。この部分の文章「え? 何言ってるのかちょっとわかんない」という方も多いかと思うのですが、たいして重要じゃないので「貴子さんも四苦八苦したんだね」とご理解くださいね。
で、私は作戦を変更しました。
「色付きの半衿」や「刺繍半衿」は「ちょっと多めに見せてもOK」なものです。なので、もっぱら色付き半衿や刺繍半衿など「見せる半衿」を愛用することにしたのです。
こんな感じで半衿に「見せどころ」を作るのです!!!
そうこうしているうちに、着付けもだんだん上達してきて、半衿を出す幅も自在に操れるようになりました。上達すればできるようになるのなら、それまでの間は「半衿を見せどころにする」という方針できものを楽しめばいい。楽しんでいるうちに、いつの間にかできるようになるのですもの。
着付けって「それは、今、ここでしっかりマスターしておきましょう」という部分と、半衿の出し方のように「慣れれば自然と上達するので、あとでよいでーす」「着付けるごとに、ご自分が快適なようにアレンジしていきましょう」というポイントがあります。
例えば「腰ひもなどを結ぶ位置」。
着付けた後に動作を重ねるとズレるとか、この位置で結ぶと痛いとか、セオリーどおりにしても「しっくりこない」こと、よくあります。体型や骨格、動作のクセなどに個人差があるので当たり前なのですが……。なんか、自分がダメなような気分になるんですよね。「私は着物が向いてない」とか「着物体型じゃない」とか決めつけちゃうきっかけになるけど。
それ、着付けで解決できるんですよ~~~~!
成人式の振袖の着付けが苦しくて拷問のようだった、という思い出のある方はこのパターンが多いのではないかな、と思います。
話がそれちゃいましたけれど。
着付けって、基本的なことを覚えた後は「実践に基づいて着付けや動作を改良していく」ものでもあります。
例えば、「日ごろ、大股&早足でガシガシ歩いている人(わたしか!)」は、洋服のノリで歩くと裾がバサバサとはだけちゃうんです。で、はだけることがきものの構造上、着崩れにつながっていく。
そのことに気づいて初めて『小股で歩く』ように歩き方を改良していくようになります。
以前、テレビを観ていたら歌舞伎の女形の方が、「たおやかな身体表現」のひとつとして「歩き方」を挙げていらっしゃいました。「どうやって練習するのですか?」という質問に「膝と膝の間にコピー用紙を1枚挟んで、落とさないように歩く」と実演されていました。
早速、やってみました。
た、たおやか~~~~~!
でも、なかなか前に進まなーい!!!!
いっそのこと、セグウエイが欲し~~~~~!!!!
といっても。
そういうことも含めて、きものライフの面白さでもあるんだな、と思います。
着付けパーソナルレッスンでは、こんな私の経験も交えながら、レッスンをしてまいります。
よろしくお願いいたします!
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