2020年、ずいぶんとお財布に優しくきものを楽しめる時代になりました!

こんにちは。きもの伝道師 貴楽/栗原貴子です。

「貴楽」とかいて「きらく」というのは「きものを気楽に」という願いを込めているのですが、もうひとつの理由は「たかこ」という名前が外国人の人が発声しにくい音だということもあります。


外国の方に名前を聞かれても。

「たかこ」って覚えてもらいにくいんです。

日本で働いていて「カラ元気」なんて言葉を知ってるレベルで日本語を話せる方でも「たかこ」は発音しにくく覚えにくいようです。


ま、それはいいとして。

着物のことをお話しますね!!


「たかこ」つながりの松たか子様のアカデミー賞での美しい着物姿が話題となっておりますが、話題の方向性が「お値段いくら?」っていうのが、ちょっと残念気分。


とはいえ、どんな理由であっても注目されて話題になるのはよいことだな、と思います。


お値段方面に関心が向く、というのはやっぱり「きものは高い」「お金がかかりそう」といった認識を皆様が持っている証でもあるのでしょう。


でも、市井の人々が気楽にきものを楽しむ、ということであれば。

お金をかけずに楽しむことも、もちろん可能です。

私がきものデビューしたばかりの、四半世紀前と比べるとかなり、お財布に優しくきものデビューできる環境になっております。


リサイクル品を扱うお店も増えているし。

着付けに必要な小物類もネットでサクッと購入できますし。

フリマサイトで購入することもできちゃいます。


若い世代に「きもの警察」と呼ばれている、私が若いころは「お直しオバサン」と呼ばれていたような、他人の装いにいちいち口をはさんでくる方々も減少傾向にあるので、心理的にも気楽になっています。


以前にも書きましたが「おなおしオバサン」と化す人たちって、「着付けを習ったものの、ご自分では着ていない」タイプの方が多いのですね。

実際に着ていると、教科書どおりに着物を着ることがめんどくさいとか、煩わしいとかに気づくのです。

例えば「裄(ゆき、と読みます。袖の長さのことです)が短い」というのがあって。

手首のグリグリが隠れるぐらいがいい、とされておりますが。


手を洗いにくいこと、この上なし!!!


衛生観念が低かった時代は、それほど手洗いを重視していなかったので「手を洗いにくい」ことは問題なかったのかも知れません。でも、手洗いがウイルス感染対策として極めて重要、ということが指摘されている今。手洗いを励行するには、少々、裄(そで)が短いほうが便利です。


お洋服で想像いただくと分かりやすいと思うのですが、袖が長いトップスで手を洗う時、少しぐいっと上げますよね? ニットでそれをやると袖口が伸びちゃうけど。


フォーマルなお席ならばいざ知らず。

お友達とお食事! みたいなお出かけだったら。少々、裄が短くても構わないし。

デイリーに着物をお召しになっている方の間では「裄が短い方が普段は便利よね」というのが、共通認識であったりもします。


私もビギナー時代は、教わった通りに裄の長さを気にして、お直しをお願いしたりしていました。でも、着る機会が増えるにつれ、だんだんと実用的であるほうが快適だと実感するようになりました。


ネットの記事や投稿で、会社や学校における「謎ルール」「謎マナー」というものが、時折、話題になります。最近、見たのは「出産後、2週間は髪を洗ってはいけない」というもの。おそらくは、ドライヤーがなかった時代、産後の弱ったカラダで髪が濡れたままでいるのは、体調を崩す恐れがあるということから言われたことなのだろう、と推察されていました。


ドライヤーがない、という前提であれば、洗髪禁止はすごく納得できるけれど。

「産後は2週間、洗髪禁止」という部分だけ聞くと、「は?」ってなりますよね。


それと似たようなことが、着物界隈にもたくさんあります。


保管方法についても、現代の衛生・住宅事情であれば防虫よりも、除湿に気を付けた方がいい、といったことです(もちろん、防虫しなくてOKではありませんけれど)。事実、冬場に加湿器を使うことも増えた今、湿度の高いシーズンでなくても、きものの箪笥には除湿剤必須だと実感しています。


パーソナル着付けレッスンでは、保管やお手入れ、裄の短い着物の着付けなどもお伝えしながら、着付けをマスターいただいております! お待ちしておりますね!



本日も読んでくださってありがとうございました。










きもの伝道師 貴楽 Kiraku/栗原貴子

箪笥で眠っているきものを目覚めさせることは、地球の未来を守る一歩になる。 そんな風に思っています。 従来よりもカンタン、涼しい、ラクチンな着付け方法を開発。 着付けパーソナルレッスンも承っております。