ちびっこの中に「きもの姿の人」として記憶に残ることができたら。

こんにちは。栗原貴子です。

明日、23日のお二人目のレッスンを控えて、イメトレを兼ねて仕立て上がりの浴衣を着物風に着てみました。

浴衣の下には大うそつき(簡易長襦袢)を着ております。

帯は沖縄の伝統工芸ミンサー織の半幅帯。

「貝の口」という締め方に。

貝の口はこなれ感のある締め方ですが、着ているうちに緩みやすいという弱点があるので帯締めアリで安定感をプラスしました。


ミンサー織の帯には「その昔、男性から求婚された女性が『yes』の意味を込めて織って贈った」という大変ロマンティックなエピソードがあります。


帯が織り上がるまでお返事はペンディングだったのか?

「no」なのに男性が『今、帯を織ってくれているはず』と勘違いして、トラブルになったりしなかったのだろうか?


LINEの返事が遅い、電話の折り返しがないというだけで恋愛がこじれる現代に生きるモノとして、少しハラハラするプロポーズ事情であります。


時代が変われば、価値観も変わるもので。


「今日は浴衣でも着ようかな」と浴衣姿でスーパーに買い物に行ったりすると、この頃ではちびっこが「ママ~。今日はお祭り?」と言い出すのです。浴衣姿の私を見て「お祭り」を連想しちゃうのですね。ママが「お祭りは来週よ」と答えたりするので、まるで私がお祭りの日程を間違えちゃった人みたいな眼差しで見られちゃうという、とんだハプニングも起こります。


でも、きもの風に着れば、そんなハプニングも防げることでしょう。


ちびっこの感性は自由なのでうっかり、成人の日にきもので外出しますと「ねえ、成人式なの?」という突撃インタビューを受けたりもします。


ちびっこの中では、浴衣やきものはお祭りや花火大会、成人式といった催しの「衣装」となっているようです。


まあ、ちびっこ時代は様々な思い込みや勘違いをするものです。

私も「赤い靴、はいてた女の子。いい爺さんに連れられて行っちゃった」だと思っていました。

『どこがかわいそうな歌なんだろう? いい爺さんでよかったじゃない?』

シンデレラ・ストーリー的な歌だとばかり思っていたので、「いい爺さん」ではなく「異人さん」だと知ったときの衝撃ったらありませんでした。

「汚職事件」を「お食事券」とかね。そういうの、ありますよね。


大きくなるにつれて、分かってくることですから。

お祭りの日を間違えた人でも。

何度目の成人式かしら?でも。

いいんです。

ちびっこの中に「きもの姿の人」という記憶として残ることができたら。

未来へと受け継いでいけるのかな、なんて思っております。


「ちょっといい話風」でまとめちゃいましたが。


着付けパーソナルレッスン受付中でございまーす♪

よろしくお願いいたします。


きもの伝道師 貴楽 Kiraku/栗原貴子

箪笥で眠っているきものを目覚めさせることは、地球の未来を守る一歩になる。 そんな風に思っています。 従来よりもカンタン、涼しい、ラクチンな着付け方法を開発。 着付けパーソナルレッスンも承っております。