なぜ、私の潜在意識は「シウマイ弁当を食べたい」と願っていたのか。


この数日、『シウマイ弁当が食べたい』という思いがたびたび、湧き出ていた。

そこで今日のお昼ご飯に望みをかなえた。

しかも、令和記念のスペシャルバージョンのシウマイ弁当。

ゴハンがお赤飯!おめでたい!


もともと、私はシウマイ弁当が好き。

そして、お赤飯も好き。

「好物」×「好物」の至福

令和を記念したお赤飯バージョン、間もなく終了となるらしいのでぜひ、食したいという方はお急ぎくださーい!


どれだけシウマイ弁当が好きか、というと蔵書の『なぜ今日もシウマイ弁当を買ってしまうのか?』(集英社)を片手に、シウマイ弁当を食べるぐらいに好き。

もぐもぐいただきながら『なぜ、私はこんなにシウマイ弁当を食べたかったのか』を考えた。令和に入って、このお赤飯バージョンを食べるのは今日で3回目、なのである。5月1日から6月7日までの間で3回目って、けっこう食べているではないか。渇望するほど、お久しぶりではないはず。


シウマイを箸でつまんだ瞬間に思い出した。

先週、宮島へと出かけたときの新幹線での出来事を。


事前に買った切符は7:47品川発のぞみ101号。

私は「ほぼ駆け込み乗車」であった。朝はアンニュイなので、素早く動けないのだ。

頭が冴え冴えの夜の時点で立てた計画では「おいしいパン屋さんで朝食用のパンを買う」はずだった。しかし、早起きへのプレッシャーから「朝はアンニュイ」ということを失念していた。冴えていてもこの程度である。


こんな早い時間の新幹線もけっこう混んでいて、私の隣の席にはすでに人が座っていた。東京駅からご乗車されたその人は、ファットメンであった。


モリモリとシウマイ弁当を食べている。

朝食を買いそびれた私の、よりによって大好きなシウマイ弁当、である。

「ねえ、シウマイ、1個ちょうだい。あなた、食べすぎ注意でしょ?」

と言えるほど、私もまだ突き抜けていない。しかも、ファットメンは私のひじ掛けを侵略していてる。というか、座席もちょっと侵略していた。

侵略されつつも平和的な態度でいようと努力している私の隣で、ファットメンは猛烈なスピードでシウマイ弁当を食べていた。

『そんなに早食いだからファットなのよ!』

心の中で毒づく。食べるのが遅い私は、早い人との違いは何か? をかねがね知りたいと思っていた。なので、ファットメンを盗み見した。すると、まだモグモグしているのに、次のシウマイを口に入れるという「チェーンスモーキング」ならぬ、「チェーンシウマイ」をしていることに気づいた。


『ごっくん、してから次をお口に入れなさいって!!!』


「横浜のソウルフード、おいしいシウマイ崎陽軒なんだからもっと味わって食べて!」とテレパシーを送信してみたが、ファットメンには届かなかったようだ。食事中にお茶を飲まないことも、余計なお世話でしかないのだが私の注目を集めていた。


彼は新横浜に到着する前にはシウマイ弁当を食べ終わっていた。

『早すぎる……』

ファットメン、食べ終わってからまとめてお茶をごくごく。

『その食事の仕方は、老人になったら食べ物をのどに詰まらせる原因になるよ』

またしても余計なお世話だが、心の中で警告をした。


こんなにジロジロと他人の食事を観察してしまうほど、私は空腹だったのだ。車内販売でコーヒーとサンドイッチのモーニングセットを購入したが、新幹線のサンドイッチは元号が令和になっても昭和時代からの「いまいち、おいしくない」という伝統を守っていた。


『私もシウマイ弁当が食べたかった……』


宮島がとても楽しかったので、顕在意識ではそのことをすっかり忘れていた。しかし、潜在意識に『シウマイ弁当が食べたかった』という思いがこびりついていたのだろう。帰宅してからも、ふとした拍子に『シウマイ弁当食べたいな』と思うようになっていた。


駅前のスーパーの中に崎陽軒がある。

買いに行けばいい話なのだけれど、シウマイ弁当は人気なので早々に売り切れることも少なくない。


ワクワクと買いに行って、売り切れていた時に自分がどれだけガッカリするかを良く知っている。幼少期には、そのパターンで何度か号泣した。麻布十番の商店街でしばらくの間、語り継がれていた「エビフライ定食、売り切れ事件」。大泣きしたのは私です。


オバサンになった今、さすがに店先で泣いたりしないが、泣きたい気持ちに年齢は関係ない。


なので万が一の売り切れリスクを考慮すると、シウマイ弁当をメインの目的にしてはならない。

「何かのついでにシウマイ弁当を買う」のが好ましい。


そして、本日ようやくそのチャンスが巡ってきた。「ついでに」シウマイ弁当を買うチャンスが!


念願のシウマイ弁当はおいしかった。

『なぜ今日もシウマイ弁当を買ってしまうのか?』(集英社)によると、シウマイ弁当が発売されたのは昭和29年。何度かマイナーチェンジを経て今のカタチになったのだそう。


崎陽軒の歴史や、開発エピソード、歴代のシウマイ娘の制服などを読みながら食べるシウマイ弁当は格別です。


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きもの伝道師 貴楽 Kiraku/栗原貴子

箪笥で眠っているきものを目覚めさせることは、地球の未来を守る一歩になる。 そんな風に思っています。 従来よりもカンタン、涼しい、ラクチンな着付け方法を開発。 着付けパーソナルレッスンも承っております。